ミステリー小説の旗手が、３回目のノミネートで栄冠をつかんだ。受賞作「黒牢城」は、自身の作品群の中で初めて日本の歴史を題材にした小説。雑誌３誌のミステリー小説ランキングで３冠、影響を受けた作家、山田風太郎の名を冠した賞も受け、「望外の反響をいただいた」という代表作となった。卒業後に書店で働いていたころ、デビュー作の「氷菓」が発売された。店長に報告すると、約２００冊入荷してくれた。さいわい完売したが、「人気漫画雑誌を売る場所を全部『氷菓』で埋めていただいた。ありがたいことはありがたいが、『売れなかったらどうしよう？』といたたまれない思いでした」と笑う。.
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