「食事の前後の手洗い」など家庭での感染対策 専門家呼びかけ

「食事の前後の手洗い」など家庭での感染対策 専門家呼びかけ
新型コロナウイルスへの感染の報告が相次ぐ中、横浜港に停泊するクルーズ船内の対策についても助言した感染予防の専門家は、家庭でできる感染対策として、食事の前だけでなく後でも手を洗うことや、ドアノブなど手で触れやすい場所を定期的に拭き取ることなどが重要だと呼びかけています。
岩手医科大学の櫻井滋教授は、今月11日から2日間、日本環境感染学会の調査チームの責任者として横浜港に停泊するクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で調査を行い、感染予防対策の指導に当たりました。

NHKは櫻井教授の助言のもと、感染対策を取ったうえで、家庭でできる新型コロナウイルス対策のポイントについてインタビューで聞きました。

櫻井教授がまず指摘するのは、ウイルスが付いた手で顔を触らないことで、「目をこすったり口元を触ったりすると感染するおそれがある。必ず手を洗うことが重要だ」と話し、細心の注意を払うよう呼びかけています。

そのうえで、櫻井教授が具体的に手を洗ってほしいタイミングとしているのは、▽帰宅したとき、▽食事の前と後、▽トイレの前と後、そして▽自分の部屋や居間などでさまざまなものを触ったときです。

櫻井教授は、食事の前だけでなく後にも手を洗うことで、共用の食器にウイルスが付いていても感染を防げるとしています。

またトイレでは、ウイルスの付いた手で便座を触るとほかの家族が感染するおそれがあるので、トイレに行く前にも手を洗うことが大事だとしています。

そして手を洗った後は、できるだけ使い捨てのペーパータオルを使って、水分をしっかり取ることが望ましいということです。

さらに、櫻井教授は掃除の際にはドアノブや水道の蛇口など手で触れやすい場所を定期的に消毒することが大事で、消毒するときにアルコールがない場合は、水道水を湿らせて固く絞ったタオルで拭き上げるだけでも一定の効果はあるとしています。