温暖化がコメ脅かす 低品質米が40年代に2倍に
編集委員 吉田忠則
古来「豊葦原の瑞穂の国」という言葉が美称として用いられてきたように、コメは日本を代表する作物として栽培されてきた。稲作は社会のあり方や文化の中心にあっただけでなく、稲作農家の数の多さゆえに今も政治に影響を与え続けている。そのコメが、温暖化で脅かされようとしている。
科学的に警鐘を鳴らされたのは、コメの主力品種であるコシヒカリ。もし手を打たなければ、コシヒカリで「低品質米」の発生率が2040年代に...
農政から先進農家、スマート農業、植物工場、さらにカリスマシェフや外食チェーンなど「食と農」に関するテーマを幅広く取材してきた。著書に「見えざる隣人」「農は甦る」「コメをやめる勇気」「農業崩壊」。中国の駐在経験も。