NYダウ85ドル安、新型肺炎への懸念で
【NQNニューヨーク=川内資子】14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落している。15時現在は前日比85ドル71セント安の2万9337ドル60セントで推移している。新型肺炎の感染拡大が世界経済に悪影響を及ぼすとの懸念から売りが優勢となった。ただ、米企業業績の底堅さなどを背景とした相場の先高観から買いも入り、下げ幅は限られている。
中国での新型肺炎の感染者数が認定基準の変更の影響もあり、足元で大きく増えている。15日からの3連休を前に目先の利益を確定する目的の売りも出ている。
午前に発表された1月の小売売上高は前月比で増えたが、注目度の高い自動車やガソリン、建設資材、外食を除くコアの売上高は横ばいにとどまった。米経済をけん引してきた個人消費が減速するとの警戒感が市場の一部で強まったのも相場の重荷になったとの指摘があった。
一方で米景気や企業業績の相対的な底堅さを背景に米市場への投資資金の流入は続くとの指摘が多い。中国の景気刺激策が新型肺炎の感染拡大による景気への悪影響を和らげるとの見方も投資家心理の悪化に歯止めを掛けている。
IBMや建機のキャタピラーが下落した。クレジットカードのビザとアメリカン・エキスプレスは上昇した。13日夕に発表した四半期決算が市場予想を上回る増収増益となった画像処理半導体のエヌビディアが急伸し、上場来高値を更新した。
新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
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